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月に叢雲 花に嵐

寒緋桜と大寒桜

宮沢賢治の童話に「グスコーブドリの伝記」という作品があるが、
これは最後、主人公が多くの人のために犠牲になって死ぬことになるのだが…

これをはじめて読んだのは…いつだったかなぁ…
しかし、その時すでにこの話には胡散臭いものを感じていた。

合理的に考えれば100人が共倒れになって死ぬより、
1人の犠牲で99人が助かる方がいい。

しかし、そう簡単に、自らを犠牲にできるのか…

日本にも古来、人身御供の風習があった。
「雉も鳴かずば…」は、
病気の娘のため、わずかな米を盗んだがために人柱にされてしまう男の話だった。

さて、この童話のタイトルは「グスコーブドリの伝記」と言う…
…伝記の主人公というものは美辞麗句で飾りたてられるものだ。

この点を考慮した上で行間をシビアに読んでしまうと…
ブドリ君ははめられたのだと思えてくる。

…生き残った人間、
とりわけ死に追いやった張本人が、

彼は自らを犠牲になった立派なやつだった…

…と涙を流しながら伝記にしたと言うわけだ。

真相は蟹だけが知っている…

『グスコーブドリは死んだよ。』
『グスコーブドリは殺されたよ。』
『グスコーブドリは死んでしまつたよ………。』
『殺されたよ。』
『それならなぜ殺された。』


…キミはどうして単一個体の生き死ににそこまで大騒ぎするんだい?
キミの犠牲はどんなに素晴らしいものをもたらすか理解してもらいたかったんだが…

(そう言えばキミには妹がいたよね…今では結婚して子どもも生まれて幸せに暮らしていると言うじゃないか?)

この宇宙のために死んでくれる気になったらいつでも声をかけて。待ってるからね!


…まどか☆マギカ9話目…こんな話…自己犠牲を強いるような話でした…

…正直、詰んだように見える(汗)
残り3話だか…千日手に持ち込めれば良い方か…
…因みに15年前のエヴァンゲリオンは最終話で盤をひっくり返しやがった…

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吐き気を催す邪悪とは、なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ……!!


さて、本日の写真は日比谷公園で見かけた寒緋桜と大寒桜なう。

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「グスコーブドリの伝記」は結末さえあやしい…

主人公の「自己犠牲」によって火山が爆発し、
確かに、気温は上昇しけれども
吹き上げられた火山灰は太陽を遮り、
農作物にさらに深刻な被害を与えた。

しかし、マスコミを掌握し、
関係者を友愛ずみのイーハトーブ政府には死角はなかった。

新聞やテレビでは気温が上昇したことのみが取り上げられ、
殉職した火山局局員は褒め称えられたけれども、
火山の爆発による被害が伝えられることはなかった。

とは言え、数年後、再び冷害がおこった時、
火山を爆発させることで対策されることはなかった。

なぜもう一度火山を爆発させないのか…と言う批判の声もあったが、
その声が大きくなることは決してなかった。


…もし主人公の犠牲で冷害が解決するのなら、
この後、冷害が起きそうになるたびに
火山を爆発させる役割の第2、第3のブドリ君が生まれることになる。
…このことは作者はどう考えていたのでしょうね?


写真ブログネイチャーフォト
by murakumolabo | 2011-03-05 03:12 | 写真日記 | Comments(0)
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